よし!「独立するぞ」と心にに誓ったら
是非やっておいていただきたい事があります。
あなたに行って欲しいのは「自己棚卸し」です。
孫子の有名な言葉に
「彼れを知りて己を知れば、百戦してあやうからず」というのがあります。
「自分の状況と、相手の状況をきちんと把握していれば、必ず勝てる」という意味です。
これは、客観的な状況の判断の大切さを言っているのでしょう。
特に自分の事と言うとわかっているようでほとんどわかっていないというのが実情です。
これから独立していくうえで、まず最初にやって欲しいのがこの「己を知る」という作業です。
1.自己棚卸し15の質問
自己棚卸しをするうえで以下の15の質問を自分にしてみましょう。
- 生まれてから現在までどこに住んでいましたか?(住んでいたところ全部)
- 今までどんな仕事をしてきましたか?
- その仕事の中で、ワクワクしてこころがが躍ったことは何ですか?それはなぜですか?
- あなたがこころから感謝した出来事は何ですか?
- あなたが自信や誇りを持てたことは何ですか?
- ご両親はどんなお仕事をされていましたか?
- ご両親からよく言われていたことは何ですか?
- 子供の頃はどのような遊びに夢中になっていましたか?
- 他人から何と言って褒められますか?
- 他人から何と言って注意されますか?
- 社会人になりたての頃に描いていた未来像は何でしたか?
- あなたがこうなりたいと思う人は誰ですか?その理由はなぜですか?
- 今まで一番怒ったことは出来事はどんな事ですか?
- 直したい自分の欠点は何ですか?
- あなたが本気で助けたい、役に立ちたいと思うのは、どのような人ですか?それはなぜですか?
いかがだったでしょうか。
この質問は1度だけではなく何度でもやってみてください。
何回も繰り返すことによって自分でも気づかなかった自分に気付くでしょう。
この質問から得られる「心の叫び」が
これから始めるあなたのビジネスの全ての肝となることをはっきりと認識しましょう。
2.SWOT分析
15の質問で自分の内面を見つめなおしたら
今度は「自己SWOT分析」でより具体的に棚卸しを進めていきましょう。
SWOT分析は上記のようなテンプレートです。
「自己SWOT分析」では上のテンプレートの「内部環境」にあたる部分が
「自分でコントロールできる事」になります。
自分でコントロールできる事とは
つまり自分自身の持っている経験や技術、資格などのスキル面などで
一般に自分自身の手が届く範囲の事を指しています。
また、不動産や車など、仕事に役立てられそうな資産があるなら、書くのも良いと思います。
「弱み」は、自分自身がやりたいと思っている事業に対して、競合相手を想像してみてください。
競合相手に対して、何が足りないでしょうか?
起業の資金かもしれません。事業に対する経験、技術かもしれません。
マイナスな事は書きたくないかもしれませんが、この用紙を見るのは自分自身だけです。
細かい事は気にせずに、色々書く事をお勧めします。
SWOT分析記入のポイント
例えば書くならこのような事
【自分でコントロールできる事】
「強み」
- 〇〇の資格を持っている。
- 今までの社会人経験として、営業を主にやっていた。人と話す事は得意。
- サラリーマン時代に社内表彰された。
- 携わったプロジェクトがテレビで取り上げられたetc.
「弱み」
- 経理的な業務に自信が無い。
- 人に教える技術の経験年数が短い
- IT関連の知識は聞かれても答えられないetc.
その次は【自分でコントロールできない事】、「外部環境」にあたる部分です。
サブタイトルとして左半分に「チャンス」、右半分は「ピンチ」と記入しましょう。
内容は自由で構いませんが、自分自身で制御できない事柄を記入します。
書く事は社会情勢や、競合相手の事を想像すれば良いと思います。
「チャンス」は、自分自身が想定する事業に対して、プラスとなる事柄を記入してください。
世界的な景気の上向き、といった大枠の事でも良いです。
地元自治体の企業支援が使えるといった、もう少し身近な事柄でも構いません。
「ピンチ」は逆に、自分自身ではどうにもならない事柄を書きます。
大きな話では人口減社会があたるかもしれません。
身近な事柄では商圏が重なる競合相手がいるという事も考えられます。
例えば書くならこのような事
【自分でコントロールできない事】
「チャンス」
- 外国人労働者の受け入れ拡大。
- 副業奨励する企業が増え、新規ビジネスの需要が増えそう。
- 地元自治体に創業補助金の申請ができそう。
- 働き方改革が進む事で、創業しやすくなるかも。
「ピンチ」
- 少子化により、ターゲット顧客が減少する。
- 競合相手の進出で競争が激化
- 消費税増税etc
「一つしか書けなかった」とか「書いてみたけど、これって違うかも」とか
思いがあるかもしれません。
もし、そうだったとしても気にしないでください。
この「自分SWOT分析」に正解はありません。
自分自身の棚卸しですから、その時に理解・発見した自分というだけです。
もう一度やったときに、違う結果になっても良いのです。
3.やりたい事、できる事の組み合わせ
これまでの解説してきたことから
- 15の質問で自分のやりたい事、価値観を知る
- 自己SWOTで自分の強みを知る
- 自己SWOTで市場環境を知る
上記3つのポイントを確認できたかと思います。
次のステップはこれらの項目を掛け合わせることで今後進むべき道をより具体化させるのです。
例えば、
- 人のサポートをする事に喜びを感じるので、士業の資格を活かし、高齢者のセカンドライフの創業を支援する。
- 子供の世話をすることに喜びを感じるので、営業経験を活かし子供とその親御さんのカウンセラーをやっていく。
- 志の高い先生を社会に数多く輩出することで社会貢献したいので起業コンサルタント事業を起こしたい。
このような方向性が現れてくるでしょう。
あとはより具体的にビジネスとして成立するようにブラッシュアップしていけばよいのです。
まとめ
独立することを強く心に決めたなら、最初に行ってほしい事として
まず「自己棚卸し」を行って欲しいと述べてまいりました。
「自己棚卸し」には「自分への質問」、「自己SWOT分析」して
「それぞれの強みを掛け合わせる」ことが目的です。
是非、しっかりと向き合って本当にやりたい事、できる事をしっかりと見極めて下さい。
最初は中々深くまで向き合えないかも知れませんが、何度も繰り返すことによって、
きっと「自分が本当に大切にしたいものは何か?」がみつかるはずです。
是非、ご自分の心の声を聴いて行動へ移してください。
この文章を読んでいただいてありがとうございました。
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