こんにちは。
金融機関の支店長に「新規に融資取引をするうえで何を最重要視しますか?」と質問すると
決まって「経営者です」という答えが返ってきます。
それほど融資案件において「経営者」は重要な要素になります。
そこで資金繰りシリーズの第3弾は、金融機関側は融資案件の際に経営者の何を見て判断しているか?について
お話させていただきたいと思います。
金融機関が経営者に求める5つの資質
金融機関が経営者に求める5つ資質は以下のとおりになります。
- 経営理念や具体的なビジョンはあるか
- 社員や関係区に愛情を持っているか
- 成長意欲があるか?
- 目的達成意欲は強いのか?
- 数字にこだわりはあるか
経営者とは、部下に指示・任命するだけではなく、チームの意識共有や目的達成までの道筋を行い
与えられた任務を遂行するリーダーでもあります。
また、結果はもちろんのこと、同時にチーム全員のモチベーション維持や、個々の成長も考えていかなくてはなりません。
個人起業家はそこまでではないとはいえ、自分自身でモチベーションを高め、成長していかなくてはなりません。
金融機関はそんな「経営者」を何よりも見ているのです。
それでは、個々の項目を解説していきます。
1.経営理念や具体的なビジョンはあるか?
経営理念があるとないとでは、業績や成長力に大きな違いがでます。
経営理念を明文化しておくことで、経営判断に迷ったときでも
自分たちが進むべき方向を明確にすることができます。
また、経営理念が浸透していれば
社員が主体的に考え行動できるようになるので、強い組織が作れるようになれます。
それだけでなく、多くの人たちが共感できる経営理念であれば
金融機関や取引先など社外からの信頼を勝ち取ることができるようになります。
それだけビジョンは重要なのです。
2.社員、関係区に対して愛情を持っているか
会社で一番大事なものは、「お金」でもなく「技術やノウハウ」でもまく、「人」。
社員のいない50歳起業家の場合は「価値感」を何より大切にしてください。
社員や価値観を大事にする会社は、働いている社員や起業家個人の能力を最大限発揮するので
業績が一般的に良いといわれています。
「人を育てるうえでもっとも大切なものは『愛情』に尽きる」と、京セラの稲森和夫氏もおっしゃっています。
社員との結びつきが強い社長だからこそ強い組織を作れますし、関係区を大切にする社長だから信頼関係も強固になりますし
「価値観」を大切にする社長だからこそ仕事を通じての社会貢献での幸福感、満足感を得ることができます。
そんな「経営者」を金融機関は応援したいと考えています。
3.成長意欲があるのか?
業績を伸ばしている経営者に共通するのは、「成長意欲が高い」こと。
今までと同じことを続けていても業績が伸びないことを、金融機関は知っています。
また、自分が成長しようとしない経営者に「成長しろ・挑戦しろ」といわれても社員はついてはきません。
自己成長を怠らない経営者を金融機関は求めているのです。
4.目的達成意欲は強いか?
「なんとなく経営を行っている」社長と、「成果にこだわっている社長」を比べた場合、「成果にこだわっている社長」のほうが頼りになると金融機関は考えています。
計画を立て、その計画を達成することにこだわる姿勢を見せるからこそ、金融機関も全力で応援しようという気になります。
5.数字に強いか?
金融機関の人間が一番嫌がるのが数字に疎い経営者。
売上や利益のことを尋ねても「それは税理士に任せているから」などといわれると
「この会社は大丈夫か」と思ってしまうようです。
また、数字に疎ければ、どんぶり勘定の経営者と評価され、融資もつい厳しい目でみてしまいます。
数字が苦手でも、「実績数値」や「目標数値」をメモして携帯しておけば、質問されたときに見ながら答えることができます。
そんな小さな努力の部分も、金融機関はしっかりと見ているのです。
まとめ
資金繰りシリーズ第3弾は金融機関側から見た融資における重要ポイントとして「経営者」について解説してまいりました。
「経営者」が判断される項目としては
- 経営理念や具体的なビジョンはあるか
- 社員や関係区に対して愛情をもっているか?
- 成長意欲があるか?
- 目的達成意欲は強いか?
- 数字にこだわっているか?
以上5つのポイントです。
経営者であるあなた、これから経営者になるあなたは
是非、この5つのポイントにおいて金融機関に認められるような考え方、行動をとるようにしてください。
結果的に金融機関に認められ、事業を発展継続させていくことにつながっていくことになるでしょう。
頑張ってください!
この文章を読んでいただいてありがとうございました。
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